「五島列島夕やけマラソン」への旅
長崎県五島市 DATE:2011..08.26〜28
マラソン大会に色々参加してきたが、兵庫県・大阪府・京都府以外外には出たことも、参加したいとも思っていなかった。夏休み中、特に8月の思い出つくりにと、外の大会を探した。暑い夏のこの時期の大会は少なく、色々と探したが目についたのはこの五島列島の大会。
以前、他科の生徒でこの島に転校して行った子がいたなーとの思いもあって参加することにした。
参加を思い立ったのが遅かった所為で、島に渡る船の便も、宿泊所も決めないままでの出発となった。
特に困ったのが、宿泊所。暑さ対策でマラソンのスタート時刻が夕方の5:30。ゴール後に宿を探すわけにも行かないので、電話で何十軒も電話し、宿泊を頼んだがダメ。すべての宿を大会本部(東武トラベル)が押さえており、割り込める余裕はなかった。仕方なく、テントを持参し、キャンプ場のリザーブだけはしての出発となった。
前日の8月26日
夕方リュックを背負って家を出たのは、5:30。
警報が出るほどの雨もようやく上がり車窓から見える武庫川は濁って真っ茶色。
大阪駅はすっかり変わってしまい、浦島太郎現象に陥ってしまう。造船会社に務めた10年間毎日通った頃の面影は全くない。大阪駅の中央コンコースをそのまま通り抜けて、高速バスターミナルがあるスカイビルに向かう。
夜行バスのチェックインまでに少し時間があったので、そのビルにある空中庭園展望台に向かう。展望台までのエレベータから見える夜景に満足してしまい、入場料700円を払わずにまた引き返した。その分を近くのコンビニでビールを仕入れた。さらにリュックが重くなった。
21:00 大阪:バスターミナル出発。ロビーから暗い中を案内されて50m歩いてバスにたどり着いたが、長崎に向かうのに乗り込んだバスは奈良交通のバス。少し遅れてくると乗り込むべきバスを間違ってしまいそう。途中のサービスエリアでのトイレ休憩でも、注意して下りなければこのバスが長崎に向かうとは。
西野田から阪神高速に乗り次の停留所:三宮に向かう。
21:40三宮・市役所前着。ここで乗り込んだ客は3人だけ。その割に停車時間は長く、出発は、22:00。
どこの道を通ってか判らなかったが、山陽自動車道の三木サービスエリアでトイレ中継した後、寝てしまった。
次に起きたのは、福山サービスエリアと秋吉台の美東サービスエリア。2人掛けの座席の隣は開いていたので、横になって寝た。
寝ないと次の日の夕方には走らないといけないので、腹に色々と詰め込んでは寝ることにした。
当日の8月27日
下関あたりで外が明るくなったので、起きだして、車窓からの景色を眺めていた。
5:45長崎道に入る。
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6:23 金立公園ハイウェイオアシスでのトイレ休継。トイレに駆け込み、用便。今日も快調。 |
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6:29 佐賀大和ICから降りて、佐賀駅に向かう。ここで降りたのは5〜6名。 ここの国道には自転車専用の車線が設けてあった。人と自転車が歩道上で接触事故をよく起こすと聞くが、こういった車線がこれから増えてくるのを期待する。 佐賀市といえば、民間でごみ焼却炉の仕事に携わっていた時、何回か申請書類をここの県庁に持ってきたのを思い出した。方向は全く分からないが、昔を思い出した。 |
6:56 佐賀大和ICに戻り、また高速道路;長崎道を走る。
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7:43 大村市あたりを走っている。大村湾は大きな湾出一周すると優に100kmを超すだろう。湾内には長崎空港もあるが、はっきりとは写っていない。 |
7:53 諫早ICを降り、駅付近でたった1人を降ろす。
8:00 諫早ICに戻り、長崎を目指す。ここから道路は2車線の対面通行。
8:14長崎ICから有料道路の長崎出島道に入る。ここはほとんどが長いトンネルで出た所が長崎の町で、すぐの長崎駅で降ろされた。港町を見下ろしながら下ってゆくところが、ニュージーランドのクライストチャーチの街とよく似ているなーと思った。長崎は4回目の訪問。
8:40頃 長崎駅着。ザックを担いでフェリーターミナルに向かう。暑い。ジリジリと照りつける太陽が恨めしく思うくらい暑かった。ターミナルまで路面電車沿いに歩いたが、先ほどバスで横を走ってきた道を元に戻っていたようだ。
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9:00 フェリーターミナル着。奥に見える円柱状のビルを目指します。 |
手前のショッピングセンターを見て驚いた。YouMeタウンと書いてある。広島市のスーパーマーケット・チェーンと聞いたことがあるが、氷上町にあるのが一番東端の店。中国地方・九州に多くの店を展開しているようだ。 | 湾にはいりいろな船が見える。 | 9:00 フェリーターミナル着。岸壁には熱い太陽がギラギラと照りつけていた。はるか向こうに見えるのは三菱重工業の長崎造船所のドック。 |
フェリーターミナルに着くとすぐに、五島列島・福江港行きの船の手配。ほとんどのランナーは予約券を持っているが、私には全く無い。
福江港行きの船として、フェリーとジェットフォイルがあるようだ。フェリーは安い(¥2340)分、時間は4時間。ジェットフォイルは短時間(90分)で結んでいる分、高くて\5640。
カウンターで相談し、ジェットフォイル便で行くことにした。かだし、高速で走る分、詰め込みで客を押し込みことは出来なく、座席分しか乗り込めない。
キャンセル待ちのカードを持たされた。
時間があるので、朝食にうどんを食べる。
ターミナル内に船の予約客へのサービスカウンターがあったので、宿泊するところはないかと聞いたが冷たくあしらわれた。すべての宿、民宿がマラソンの主催団体に差し押さえられている。結局、持参のテントで寝るしか無いようだ。
10時発のジェットフォイル便の改札まで時間があったので、待合室のテレビで実況していた世界陸上・女子マラソンを見ていた。
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9:45 乗船券を持つ客の乗船が開始された。10時ジャスト発のこの便に乗れるか。 | 10:00 キャンセル待ちの客が番号順に乗り込んでいったが、10人手前で打ち止め。 恨めしい船が岸壁を離れて行きました。 |
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11:30発のジェットフォイルが近づいてきます。この便には乗れるはず? 80km/h近くのスピードで飛ぶ(?)ように走り、90分で五島列島を結びます。 |
2船目にしてようやく乗船券が手渡され乗船できました。 | 船内の様子。全ての乗客が航空機並みにシートベルトをして出発を待ちます。シートベルト着用のランプが消えるまでトイレにも行けません。 |
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13:20福江港到着。途中の奈良尾港に寄ったので遅くなったが無事到着。波も穏やかだったので、揺れもなく快適だった。 夕やけマラソンの横断幕の向こうに見えるのが福江港ターミナルビル。 |
福江港入り口。 | 福江港の様子。 |
13:30頃 改札出口がそのまま福江港ターミナルビル。その2階が大会本部。早速エントリー受付を済ませる。受付時に手渡された紙には自宅に電話するようにとのメッセージが記されていた。
幸いテレホンカードを持っていたので自宅に電話するがつながらない。軽く昼食をと、探すが手頃な店がない。さつま揚げのような”てんぷら”を数枚買って流しこむ。
ここでも、宿を紹介してもらおうと案内カウンターで頼んでもダメ。
少し時間を置いて自宅に電話し事態が理解できた。即、帰宅しようにも便がない。今日帰るのは諦めて明日の早朝の便にキャンセル待ちで並ぶことにした。
ということは、今日のマラソンには予定通り走るということ。
館内アナウンスでマラソンのコース下見のバスが出るとのこと。バスターミナルで小さなバスが待っていたが、客は全て前のバスに乗ってしまったのか、全くいない。バスガイド替わりに案内してくれるのを期待して、運転手のすぐ後ろの座席に陣取った。あと一人が遅れて乗ってきたが、結局二人の客を乗せてバスは出発した。大会本部でのチャーター便だが、値段は100円。乗る時に払ってしまっていたので、便のチャンセルは出来なかったはず。
15:00〜 下見のバスの車窓からの風景 | |||
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8km地点。 | 8km地点。島特有の台地状の畑が続きます。 | 鬼岳。山頂まで芝生で覆われているような不思議な格好をした山。 | |
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11km付近。海に浮かぶのは黒島か? | 黒潮から分岐した対馬海流の暖かさがもたらした景色 | 14km付近。 | |
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15km付近。走って通過するときにはどんな風景に映るか。 | 天候に恵まれて遠くの島もくっきりと見えました。 | 18km付近。福江港を見下ろす。 |
ゴール後
重いザックを担いでキャンプ地に向かう無料バスが発車するところを探しまくったが、発車は9:30。先ほどマラソンで走った道をバスは走った後、マラソンでは曲がった角をそのまま直進し、どんどん西に走っていった。途中の富江の街でほとんどの客は降りた。バスは更に湾沿いを走り、真っ暗の中でキャンプ場はここだといいながら降ろされた。管理棟の場所だけを聞いて降りた。時計は21:55を示していた。
キャンプ場で 管理人がいる建物を探し、宿泊料600円を払いキャンプサイトに向かう。持ってきた懐中電灯が役に立った。炊事場やトイレの近くに明るい所があったので荷物をおろしテントを張る準備をした。廻りには、幾つかのテントがあり話し声も聞こえたので怖くはなかった。トイレ前の水道で汗をふき少しはさっぱりしたが、汗まみれの下着はそのままだし、こんな格好で寝られるか不安だった。テント内は暑く、寝袋は敷いただけで中には入らずにそのまま寝ることにした。暑いのでテントの入り口シートは開けっ放しで、蚊帳張りシートで寝ることにした。
8月28日(日)
今日中に家に帰らないと厄介なことになりそう。
4:00 キャンプ場から出発 昨日キャンプ場の管理人に福江港行きのバスについて聞いていたのが役に立った。福江行のバスが6時40分に富江から出るという情報を。
バスに間にあうようにと起きだして、テントをたたみ荷造りをし出発が本当は5:00の心算が1時間早くなってしまった。腕時計で確認したつもりだったが、暗い中で勘違いしてしまった。腕時計のジュアルタイムの設定が1時間差で設定していたが早い方の時刻を見誤ってしまったのだ。
キャンプ場の炊事場の明かりでテントをたたみ、真っ暗闇の道路に歩きでた。丁度、新月とぶつかったのか、空も暗く懐中電灯なしでは歩けなかった。
4:30 富江に着く 暗闇の中に立つバス停の看板を見ると、バスは6時40分発だが、7時30分発の船に接続しているか不安になってきた。重い荷物をバス停看板脇に隠し、元きた道を少し戻り役場の富江支所に行く。役場前のタクシー会社の呼び鈴を押すが反応なし。早朝ウォーキングをする人に聞くと、運転手は建物の中で仮眠しているはずだから起こせとのこと。しつこく呼び鈴を押したが、誰も起きて来なかった。6:00時なってようやく運転手が出勤してきたので、事情を話すが、予約客があるので乗せられないとのこと。聞くと、私が泊まっていたキャンプ場の客からの予約で港へ向かうとの話。車に余裕があったら、分乗させてもらえないかと行ったが聞き入れてくれなかった。仕方なく諦めて、バス停に戻る。せめて遅れてでも港行きのバスに乗らなくては始まらないと思って。
6:50頃バス停でバスを待っていると、先ほどのタクシーが来て乗せてもいいという。予約客は乗らなかったとのこと。
タクシーで港に向かうことにした。
7:15分頃に福江港着。そのままカウンターに行き、次の便のキャンセル待ちを頼むと即、切符を発券してくれた。即、乗れるということ。腹が減っていたが店も空いてなかったので、そのままジェット・フォイルに乗り込む。キャンセル待ちで乗りこんだにも関わらず、席は窓辺。満席で出発した。タクシーをはり込んで港に駆け込んだ値打ちはあった。
7:30 富江港発 長崎港に向かう
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ここ福江も国境の港町。中国・韓国との間で繰り広げられる海域紛争で脚光を浴びている海上保安庁の船が接岸していた。 | ||
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三菱重工業長崎造船所の全景 | ||
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ドックに建つ建屋は何?。天候に左右されずに建造を進めるため? | 護衛艦を修繕中か? | 商船を建造中 |
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特急かもめ14号で博多に向かう。 |
JR九州 長崎 9:53発⇒⇒⇒かもめ14号⇒⇒⇒ 博多 11:52着 特急料金 1350円 乗車券11030円(長崎〜三田まで)
新幹線 博多 12:04発⇒⇒⇒さくら558号⇒⇒⇒ 新大阪 14:44着 特急料金 4730円
JR西日本 新大阪 ⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒ 三田 15:15着
帰り用として夜行バス(博多〜大阪)を用意していたが、急用で使わず仕舞いでもったいなかった。それでもその日に顔を出すことができて良かった。
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